最近、サロンで感じることがあります。
それは、来てくださる方の「知識量」が、ここ数年で大きく変わったということ。
AIやSNS、動画やブログ。
少し調べれば、ヘナのことも、成分のことも、肌や頭皮の話も、たくさんの情報が手に入る時代になりました。
「そこまで知っているんだな」と、素直に感心することもあります。
正直に言えば、「私より詳しいかもしれない」と感じる場面もあります。
一方で、「それは少し違うかもしれないな」と感じる情報を持っていらっしゃる方がいるのも事実です。
でも最近の私は、その場で
「それは違いますよ」とはっきり言えないことが増えました。
なぜ言えないのか。自分なりに考えてみました。
ひとつは、相手が時間をかけて調べてきたことや、その努力を否定したくない気持ちがあるから。
もうひとつは、「もしかしたら、私の考えが絶対ではないのかもしれない」そんな迷いが、自分の中にあるからかもしれません。
情報があふれる今、正解はひとつではなくなりました。
同じヘナでも、同じ美容施術でも、見る角度や経験、体調や年齢によって、受け取り方は変わります。
「プロが正しくて、お客さまは教わる側」そんな関係性が当たり前だった時代もあったと思います。
でも今は、お客さまもたくさんの情報を持ち、それぞれの考えや価値観を持ってサロンに来てくださいます。
だから最近は、「合っている・間違っている」を白黒つけることよりも、「今、その人に合っているかどうか」そこを見ることのほうが大切なのではないかと感じています。
髪や肌は、その日の体調や生活、年齢、ストレスによっても変わります。
昨日よかったことが、今日も同じとは限らない。
だからこそ、ひとつの知識や理論だけで判断することに、少し慎重になりました。
サロンで私がしているのは、知識を競うことでも、情報の正しさを証明することでもありません。
目の前の髪に触れて、頭皮の状態を見て、肌の反応を感じて、「今、無理がないか」を確認すること。
そして、それをお客さまと一緒に考えること。それが、私がこの仕事を続けてきて一番大切にしていることなのだと、あらためて感じています。
知識が増えた今だからこそ、迷うこともありますし、自信が揺らぐこともあります。
でも、何でも言い切れてしまうより、少し立ち止まりながら、丁寧に考えるほうが、今の時代には合っているのかもしれません。
Notiaは、情報をたくさん持っている人も、何もわからなくて不安な人も、どちらも安心して来られる場所でありたいと思っています。
正解を押しつける場所ではなく、今の自分に合う選択を、一緒に探せる場所。
そんなサロンでありたいと、年のはじめにあらためて感じました。



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